こんにちは、波佐見の福田です。波佐見にある物産館『どろんこ』に、栗が並び出しました。前日から水に浸し、硬い皮を指が痛くなりながら剥いて、薄皮をさらに包丁で剥いて…。口に入るまでにいくつもの行程がありますが、食べた時の喜びといったら!今年も頑張ります。
さて、いくつもの行程を経て…といえば、『嘉麻と波佐見の作家市』に出展してくださるユーキデイドリーマーさんが作る“ソフビのフィギュア”もそうなんですよ。
“ソフビ”?という方もいるのではないでしょうか。ソフビとは、ソフトビニールのこと。つまり、ユーキデイドリーマーさんは、ソフトビニール製のフィギュアを作っている作家さんです。
ユーキさんは波佐見町出身。高校卒業後に、中国とアメリカへ留学します。なんと、中国語と英語を話すことができるそうです(本人曰く「カタコトです」とのことですが、それでも凄い!)。
グラフィティを学びに行ったアメリカで、高校生の頃から趣味としていたフィギュアづくりに没頭していきます。
日本に戻ってからは、働きながら作品づくりも趣味で続けていたというユーキさん。「いつからソフビを仕事に?」という質問には、「いつからというのはなくて、環境や仕事とかいろんなタイミングで気がついたらこれが仕事になっていた」とか。
…と、ユーキさんのエピソードを話していると長くなりそうなので、どのようにしてソフビのフィギュアができるのか紹介します!
ユーキさんの作品はすべてオリジナル!深海と宇宙をテーマにしており、全部で15種類ほどのオリジナルキャラクターがいるそうです。
デザイン画をもとに、原型をつくります。アルミや発泡スチロールで大まかな芯をつくってからパテを盛り、その後に削って磨くそうです。見るポイントは影!グレーっぽいパテを使うことで影が見やすくなるそうで、影や光を見ながら凹凸や滑らかな丸みを仕上げていきます。
原型をもとに金型を作成、その金型に液体材料を流し込むとパーツが完成します。ここは専門工場での作業!
届いたパーツにエアブラシで着色。オリジナルデザインは15種類ほどですが、着色で無限大のバリエーションが楽しめます。
着色して、完成したのがこちら!左が原型、右が完成品。やきものと同様、熱を加えることで収縮するそうです。
ユーキさんのフィギュアは、ギミック(仕掛け)のあるものが多いんだとか。上のフィギュアは、顔をひっくり返すと猫がフクロウに変身します 笑!
価格を見て、「え!?こんなにするん!?」と言われることもあるといいます。フィギュアといえば、子どものおもちゃであったり、お菓子のおまけだったりというイメージが強いですよね。
でも、ジャパンクオリティのフィギュアは、世界でいえばアートのひとつ。アニメやコスプレなどと並ぶ、立派なクールジャパンなのです。ということで、波佐見のイベント出展はほとんどなく、海外での出展や、東京・大阪がほとんどなんだとか。
今回『嘉麻と波佐見の作家市』では、かなり異質な存在ですが、どーしても、どーしても私は色んな方に見てもらいたいということで出展をお願いしました。フィギュアに触れ合う機会のなかったあなたにもぜひ!
なんと、ソフビを作る行程が分かる展示も用意してくださるそうです。一見怖そうなユーキさんですが、とっても優しくてユニークです。気軽に声をかけてくださいね!
嘉麻と波佐見の作家市
会場/西の原 モンネポルト(長崎県東彼杵郡波佐見町井石郷2187-4)
日程/9月29日(日)
時間/11時〜17時
入場/無料