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移住者が伝える、波佐見への移住

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波佐見焼があなたの手に届くまで。〜生地屋〜

前回の記事はこちら。型屋で作られた型は、生地屋に持ち込まれます。生地屋にもいくつか種類がありますが、今回は“圧力鋳込み”というやり方をご紹介します。

写真の白く積み上げられたものが“型”。型には生地(泥しょうと呼ばれるドロドロの陶土)を流し込む穴(鋳込み口)が開いています。型を重ね、圧力をかけて穴から生地を流し込みます。
型は石膏でできているので、時間が経つと石膏が生地の水分を吸い、中の生地が固まっていきます。写真の型の上部にある、“へ”のような薄茶色のところが鋳込み口(3つの丸い点)です。この3つの穴を通して、生地が流し込まれます。
乾いて生地が必要な厚みになったら型から生地を外します。飯碗だったんですね。

取手などの付属物があるときは、生地が柔らかいうちに接着します。

できたばかりの生地は柔らかく、力を加えると変形してしまいます。生地は皿板に並べられ、乾燥させます。
天気の良い日は、外で干される生地。この日向ぼっこは、やきものの町ならでは穏やかな風景です。


とても省略して説明してしまいましたが、生地づくりのひとつをお分かりいただけたでしょうか?大量生産と聞くと“簡単に・機械が・手抜き”とイメージされることもありますが、そんなことはありません。人の手で、確認をしながら大事に作られています。この風景を見ると、使い捨てにはできないなと思います。

それでは、次は窯元をご紹介します!

{きょうの一枚}

完成した生地を窯元に運ぶ“生地引き”。「お先えどうぞ」のろのろ運転でごめんね。