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移住者が伝える、波佐見への移住

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{観光・町づくり}幼なじみ3人が作った宿泊型観光農園「野々川グランビューパーク」の物語 vol.1

役場や郵便局のある宿郷、鬼木の棚田が広がる鬼木郷、陶工の郷と呼ばれる中尾郷など、波佐見町は22の郷(ごう)に分かれています。そのなかでも標高が高く山あいに位置する野々川郷(ののかわごう)は、世帯数67・人口191人(2025年6月時点)と町内でも一際のどかな地域です。

そんな野々川郷にキャンプ場ができたということで、お話を聞きに行ってきました。すると、そこで聞けたのは“キャンプ”の話ではなく“地域おこし”の話だったのです。

出迎えてくれたのは、「合同会社 野々川グランビューパーク」を運営する岳村英之さん、太田久さん、柿本茂喜さんさんの3人(左から)。聞き手はイクツアルポークの福田です。

「このままじゃ、のんこ(野々川)危ないぞ」

ーー「野々川グランビューパーク」の始まりは?
柿本:一番最初の会議は2016年11月やね。
太田:このままじゃ“のんこ(野々川)”危ないぞ。なんかせないかんぞってことになって。
岳村:人口も減ってきているし、若い人が少なくなってきた。このまま段々と縮小して、限界集落みたいになるのは嫌だなぁと。それでなんかせんばいかんよねってことで、飲みながらでも話そうかと。
柿本:場所は消防団の詰所やったよね 笑。
太田:20時から22時くらいまで、色々情報を持ち寄って話し合って。で、22時からは飲み会 笑。そこから2時くらいまで、さらに話したよね。

インタビューは、管理棟そばのファイヤーピット(焚き火を安全に行う炉のような場所)で行われた

ーーどのような話が出ましたか?
太田:最初は、キャンプとか観光農園にしようっていうのは全然なかったんです。
岳村:色々話し合いましたよ。太陽光発電とか風力発電とかも考えたし。
柿本:バイオマス発電(*1)も考えたよね。
岳村:最初は観光とか人を呼ぶとかではなくって、まずは活性化をしないといけないと。
太田:人を雇用できるようなものをってことで、それであれば発電でもいいのかなと。

*1…動植物などの生物資源(バイオマス)を燃焼またはガス化して発電する方法

昭和36年・37年生まれ。同世代の3人が同じ志を持ち寄って集まった

“キャンプ場”は地域活性化のひとつの手段

ーーそこからキャンプ場に舵を切ったのは、どのような流れがあったのでしょうか?
岳村:このあたりは景色がよくて、見晴らしが良いってことは3人とも良く知っていて。それで、この魅力を生かして何かに利用できないかな?という話はしていました。
福田:みなさんキャンプがお好きなんですか?
一同:特別、キャンプが好きってわけじゃ…笑。
柿本:キャンプ道具は一通りもってはいるけど、なかなか行かんよね 笑。
福田:キャンプが好きで、“自分たちのキャンプ場をつくろう!”っていうきっかけかと思っていました !
岳村:そうではないですね 笑。キャンプ場は“ひとつの手段”ですから。
柿本:ここの夕日がとにかく綺麗なんですよ。端から端まで夕日が広がることが年に何回かあって。11月頃かな?それを見れば、「あぁ、ここは良かよね」ってなるよね。
太田:そうね。それでここの景色を生かして、宿泊もできる観光農園にしようって。

標高300mほどの敷地から、広がる夕日を望む。雲海が出る日も

ーー「野々川グランビューパーク」が動き出したのはいつ頃なんでしょうか?
岳村:ここが耕作放棄地で木も枯れた状態だったのを、太田さんが重機で掘り起こし始めたのが2022年11月やったかな。
福田:2016年の最初の会議からだいぶん経ちましたね!
柿本:かなり飲みかた(飲み会)したもんね 笑。 
太田:いつも飲んで帰ってくるもんだから、「あんたたち、飲みに行くばっかりやないとね」ってうちのかみさんは言いよったもんね 笑 。
柿本:まぁ、まだみんな現役でバリバリ仕事もしてたから、なかなか本格的には動けんやったってものあるよね。
8000㎡もの土地を、宿泊型観光農園に作り替えた

「こがん人が来とるのみたことなか!」

ーー2024年5月にオープンされて、どのような人が訪れていますか?
岳村:福岡が多いですね。福岡市内だったり、糸島だったり。
柿本:キャンプ場の予約サイト「なっぷ」から予約できるようになっているので、そこから予約される方が多いですね。
太田:ここを宿泊の目的だけで利用される方もいらっしゃいますよ。最近はホテルも高いでしょう。ここに宿泊して、昼間は近くに観光に出られるっていう。
岳村:実際、GWの時にはそういう家族連れも来られていましたよ。3泊とかでここを拠点にして、波佐見陶器まつりとかハウステンボスに行かれたりしていたみたいです。

宿泊はもちろん、デイキャンプ(日帰り)としても利用できる

ーーオープンして、野々川に住むみなさんには何か変化がありましたか?
太田:「こんなところに人が来るんやねぇ!」ってびっくりされてますよ 笑。 GWなんかは、うちの母親は「こがん人が来とるの見たことなか!」って。
柿本:GWは21組やったかな。人数で言えば、50数名は来てましたから。
太田:あとは人が来るようになると、地域の人もよく草払いをしてくれるようになりましたね。やっぱ、気にするようになるとよね。

一級建築士の柿本さんは、施設の設計などを担当した

ーーこれからの目標はありますか?
太田:私たちはもう60歳過ぎてますから、次の世代にここを継承していくっていうことが目標でしょうか。そのためには、もっと儲からないといけないでしょうね。
岳村:人を雇用できるように儲かることを考えて、色々ぼちぼちとやっていくと。あと15年くらいかな 笑。それくらいには若い人に受け渡したいですね。

野々川郷で生まれ育った幼なじみの3人。それぞれが様々な社会経験を経て、得意をもちよって「野々川グランビューパーク」ができました。心には、“野々川を次の世代に”という共通の想い。

インタビューでは、「野々川グランビューパークを中心に、民泊とかレストランとか“野々川まるごとホテル”みたいになるといいよね」と新しい構想も…。次の世代に受け渡すのは、まだまだ先になりそうです。

インタビューはここまで!次は、「野々川グランビューパーク」の施設を詳しくご紹介していきます。

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